においってなんだ?


身近にあるのにわからない。「におい」ってなに?

「におい」について書いていきます。
私達は、普段の生活をおくるなかで数えきれないほどの匂いにかこまれて生きています。加齢臭のような体から発せられる臭い。石鹸や香水の快い香り。食欲をそそる食べ物の匂い。などなど数え上げたらきりがありません。現在、この地球上には確認されているだけで40万種類の「においの化合物」が存在します。確認されているだけで40万種ですから、未だ確認されていない未知のニオイも存在すると考えれば、その数はもっと多いものとおもわれます。
その40万種の匂い化合物のなかで、人間が快く感じる匂いは僅か20%だけ。残り80%は不快な臭いか、快・不快どちらでもないニオイということになります。
スウェーデンの博物学・生物学・植物学者であり「分類学の父」とよばれたカール・フォン・リンネによる「においの7分類」によれば、
芳香臭…熟した果実などが放つかぐわしい香り。
馥郁(ふくいく)臭…金木犀・バラ・沈丁花など香りのよい花のにおい。
麝香(ジャコウ)臭…麝香に代表される高貴な香り。
ニラ臭…ネギ・ニラ・ニンニクなど刺激の強いにおい。
尿臭…尿の臭いや山羊・狐・狸など獣の臭い。
悪臭…誰もが不快に感じる臭い。
腐臭…腐敗した肉が放つような吐き気をもよおす臭い。
と、なるそうです。匂いの良し悪しは人によって違いますが、麝香臭くらいまでが快い香りで、ニラ臭は人により快・不快が分かれるところ、尿臭以降は不快な臭いといったところでしょうか。この7分類のなかで、当サイトのテーマである加齢臭はどの辺りに分類されるのでしょう。体臭について日々考えている筆者としては興味のあるところです。

「におい」の良し悪しはどこで決まるのか?

いい匂いと嫌な臭いの分かれ目は人によって違います。例えば、加齢臭。一般的には加齢臭は嫌な体臭という認識を持っている方が大半だと思います。しかし、少数ではありますが、加齢臭に好意的な感情を持っている方がおられます。その理由は何なのでしょう。同じニオイを嗅いでも、それに対する受け止め方が違うのはなぜなのか。筆者なりに考えてみました。
一般的に、人がニオイの良し悪しを判断する基準は以下のとおり。
1.「におい」の種類
2.「におい」の強さ
3.その「におい」が自分好みかどうか
4.「におい」の濃度
においの良し悪しはこの基準に照らして判断されます。しかし、においに対する快・不快の境目は百人百様。人それぞれ違います。ある人にとっては好い匂いでも、別の誰かにとっては嫌な臭いということも特に珍しいことではありません。その理由はなんなのか。においの受け止め方や、それに対する反応の違いは、においを嗅いだ当人の体調や精神状態、その時当人が置かれている環境などによっても違いますが、一番の理由は当人の匂いに対する「好み」なのだろうと筆者は考えます。匂いの「好み」は、これまで生きてきたなかでの様々な体験や過去の記憶によって作られます。
例えば、その臭いを嗅げば誰しも顔をしかめる「大便の臭い」ですが、生まれたばかりの赤ん坊は大便の臭いを嫌がりません。何故かといえば、赤ん坊は大便の臭いに対する情報を何も持っていないから。匂いに対して経験も記憶もない赤ん坊に、匂いの好き嫌いはないのです。成長する過程で周囲の方達が「大便は臭い!」と顔をしかめるのを見ることで、それを学習し記憶していくのです。
他の例えとしては、臭いに敏感で体臭を毛嫌いしている人であっても好きでお付き合いしている恋人の体臭だけは好きだという話はよくあります。それまで、体臭が苦手だったはずなのに、恋人とお付き合いしていく過程で体験した様々な楽しい出来事と、その恋人の匂いが好い意味で結びついた結果、「においの好み」に変化が生まれたものと思われます。
また、それまで大好きだった食べ物を、たまたま体調の悪い時に食べてしまったことで更に体調を悪くし、それ以来、その食べ物の匂いを嗅いだだけで気持ちが悪くなるという話もあります。これは先ほどとは逆のケースです。それまで好ましかった匂いが、辛い経験と結びつき、苦手な臭いとして記憶を上書きしてしまったわけです。

このように、「においの良し悪し」は過去の記憶や経験から形作られ、また、些細な出来事によって簡単に覆ってしまうものなのです。

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